名高い雪の山 ティセ その頭は雪に覆われている。それは 仏陀の教えが白く清いからだ」 11世紀の密教行者で、吟遊詩人でもあったミラレパはカイラス山をこのように讃えたといわれています。 古代よりチベットの人々は雪を頂く山々を神々の住まう場所だと考え、崇めてきました。数多くの山々の中で、特に聖なる山として人々の信仰を集めているのがカイラス山(6,656m)です。チベットの人々にとってはこの山が釈迦牟尼そのものであり、カン・ティセ(魂の住む山)、カン・リンポチェ(尊い雪山)などとも呼ばれています。 カイラス山の巡礼路は一周約52km、チベット人であれば大抵1日で一周することができますが、中には五体投地をしながら約2週間かけて巡礼する人もいます。 巡礼路最高点ドルマ・ラ(峠)は、標高5,668m。通常2泊3日~3泊4日で一周(コルラ)します。